サイドバー(PC)にはこれまでの添削数が延べ6000件と書かせていただきましたが、いつのまにやら7500件まで伸びていました。毎日コツコツ作業がコンテンツを増やす最大の近道だと改めて感じさせられます。
さて、そんな添削ですがメンバーさんの記事の傾向ってその時々で少しずつ変わったりします。
それに合わせて講師側の意識ポイントも変わってくるのですが、最近特に触れることが増えているのが「ライバルをしっかり見つつ、自分の記事にしかない強みを持とう」という話です。
記事を書いた後だと調整が中々大変なこともあり、記事作成前に戦略を練っている段階でどんな武器を自分の記事に持たせるかを決めることがかなり大事で、その精度を上げていただくことが最近の私の目標だったりします。
そうした精度を上げていただくべく、記事を書いていきたいと思います。
Contents
どこかで見た雰囲気の記事だと弱い!ライバルの弱点をしっかりと見抜こう
添削を始める際には、サッとライバルにどんな記事があるかをチェックします。特に1位から5位あたりは記事内容も含めて速読することが多いですね(それ以降はタイトルをチェック)。
そうして現状の人気記事の内容をある程度頭に入れてからメンバーさんの記事を拝見するのですが、その時に…
『他の記事と似てしまっているな』
こう感じることがここのところ多いです。
ある程度情報面の追加は出来ていて、他にはないであろう深さや広さが多少出ていることはあるのですが、根本的なテーマに差がない為に似て見えてしまうといった感じですね。
もちろん、情報面でのプラスアルファがあればキーワードから記事に来る読者さんの滞在時間の上乗せは出来ますので、コンテンツSEOにおいて多少の優位性は出てきます。
ただ、私は以前より総合滞在時間(記事をクリックしてくれる読者さん数×その平均滞在時間)を重視しており、主にタイトルによるクリック率の増加というのも極めて重要な存在だと言えます。
雰囲気が似てしまうと、そのタイトル等で主張できる武器が無くなってしまう為、今後の検索順位を争う戦いにおいて苦戦してしまう予感がヒシヒシとしてくる。ザックリとそんな状態だとお考えください。
それではどんな武器を持たせれば良いのか
自分の記事にしかない読者さんにウケる要素。そこが記事内容だけでなく、根本のテーマにも必要で、そうしたところをタイトルに反映させることが重要という話ですが、困ったことにキーワードによって必要な武器が違ってきます。
調べる読者さんがキーワードによって違うので、そこは当然となってしまいますよね。
一番シンプルにそうした強みの考え方をお伝えするとすれば…
- 読者さん視点をしっかりと持ちつつ検索上位のライバルの記事を読んでいく
- 1ページ目をチェックした後で、自分が読者だったとしたら物足りないことはなかったかを考える
- その物足りなさを払拭できる記事を目指しテーマを決めていく
こうした流れでイメージを深めていくのが一番だと思っています。もちろん、狙うキーワードに対して最初から自分にしかない強みを持たせられると考えられる時にはライバルを意識しすぎる必要はないですけどね。
検索エンジンはオリジナリティを好みますし、読者さんもそこは同じ。
となると、テーマの段階で「私の記事を読むと他の記事よりも得られるものがあるよ」と主張できるかどうか。それが大切なので、ライバルにしっかりと目を向けるのが大切だと考えてみてください。
概念だけだとポイントが掴みづらいと思いますので、いくつか添削での例を挙げたいと思います。
メンバーさんの利益を守るために、具体的なキーワードには触れられませんが、その点についてはご容赦ください。
ケーススタディ①:1ページ目下位もヒントになる場合がある
ちょっとした雑学を検索しているキーワードのケースです。
添削をする前の段階で記事のまとまりはかなり良かったですし、情報面でもしっかりと掘り下げが出来ている印象がありました。ただ、ライバルと比べてみると「明らかな優位性はない」という雰囲気も漂ってしまっていました。
読みごたえは1位2位3位の記事よりもあるのですが、ハッキリした武器がない為にタイトルの主張ポイントも薄く、そのテーマでの横展開も深い3位までの記事に太刀打ちできるかと言えば少しばかり弱みがある。そんな印象を最初に自分は持っています。
そうした時には、ひとまず「どこよりも詳しく~」等の言葉でタイトルを彩ることをお勧めすることもあるのですが、このケースの場合、ライバル状況から更なる武器を持たせられることが見えてきました。
上位の中の上位記事は詳しさ(と横展開)で勝負しており、同じ土俵で後追いとなるとやや厳しさを感じます。しかし、1ページ目中位と下位に特徴的なコンテンツが並んでいたのです。
- 1ページ目中位:NHKのシンプルながら楽しい子供向けのコンテンツ
- 1ページ目下位:自分の子供が疑問に思ったからという点をフックにしている個人の記事
この2つがそうしたコンテンツです。
キーワードのちょっとした雑学がそもそも結構子供向きという印象を持っていましたが、コンテンツの質として練りこんでいる訳ではないと言えるこの2つが1ページ目に出ている。ここをポイントとして捉えて、ここをテーマに含めつつ質を上げられればより勝負になりそうな印象が持てました。
それをヒントに、既に書かれた大人向きのコンテンツと合わせて「まずは大人向きに解説して、その後、子供向きにそれを崩しての伝え方を出していく」という記事に修正していけば、大人と子供の両方を自然と意識しつつ、他にないコンテンツになるのではないか。
そうしたところを添削でお伝えしつつ、タイトルには「子供に伝える~」的な言葉を入れていただくことをお勧めしました。
ケーススタディ②:上位3記事からの発想ができたパターン
ある国の生活しやすい街が需要の中心となるキーワードでの記事添削でした。
ご提出された記事では海外のしっかりとしたソースを元に記事を作られており、読みごたえはかなりのものがありました。
そうした中でライバルを見ていくと…
- 1位:日本人が生活しやすいかどうかからランキングを導き出しているコンテンツ
- 2位:海外のソースを元に作られた記事
- 3位:同じく海外のソースを元に作られた記事(2位とソースは違う)
上位3記事がこうした並びで検索に出ていました。
これらに対して、メンバーさんの記事はやはり「海外のソースを元に作られた記事」で、2位3位と同じ土俵に後から登っていく形になってしまっています(もちろん別ソースかつ、色んな情報面でのプラスアルファはありましたが)。
並び的には「日本人が検索しているので、日本人に向けたコンテンツ」が最も有利ではあるのですが、1位の記事がそもそも不動産に強みのあるサイトでしたし、ハッキリとしたライバルは1つだけとはいえ、そこで戦うのは厳しそうです。
かつ、その方向へ修正しようとすると、そもそも記事をイチから書き直していかないという問題もありますね…。
その上で私がお伝えしたのは『2位3位の記事よりも読者さんの注目度を上げる』『1位の記事の日本人という要素も奮段に取り入れる』ということでした。
まず、2位3位の記事は英語のサイトのソースを出してはいるものの、英語サイト故に信頼できるランキングかどうかの判別が日本の人にはつきづらい。その弱点を突くべく、このメンバーさんがソースにしているサイトの魅力をしっかりと前半で伝えていただく。ここが第一ですね。
そして、ランキングそのものは海外由来のものでその国の人向けのものなので、登場するそれぞれの街に対して「日本人にとってはどうか」という点に毎回しっかりと触れていく形を目指していただいています。
この方の記事はそもそも内部リンクとして、別で書いてあった日本人向けのコンテンツ(別テーマ)への導線がありました。そこである程度日本人向けという点での訴求力はあったのですが、そこを更に高めていただいた形ですね。
1位の記事の魅力、2位3位の記事の魅力を合わせた記事は他になかったので、そこがオリジナリティになるという判断がこれらの考えのベースになっています。
なお、タイトルについては元々「良いランキングである」という点での差別化が出来ていたので、そこはそのままにしていただきました。
タイトルの基本を知っているとポイントが思いつきやすくなったりも
ここまででお伝えしたとおり、ライバルを見つつ根本的な差別化ポイントを探していくというのが私の考えですが、それとは別で、そもそもの記事に出したい魅力はある程度固定されているという意見も持っています。
以前にタイトルについての記事でお話をしたのですが…
- めちゃくちゃ詳しく掘り下げられている
- 知りたい事に対して網羅性がある
- 非常に分かりやすくまとめられている
- 書き手の経験や意見が奮段に入っている
- 他にない視点が入り込んでいそう
主にこの5つが私がタイトルで打ち出したい基本的な魅力だと言えます。
⇒ブログの記事タイトルをつける際に見逃しやすい重要ポイントとは
やはりキーワードによって打ち出したい魅力は変わってくるのですが、これらをベースとしてライバルに欠けている要素がないかを考えていくと、案外簡単に差別化ポイントが発見できたりします。
時に上記の魅力を全部持っているライバルも存在しますが、そうした時は更なる差別化ポイントがないかを先のケーススタディの様な流れで考えていくのが大切ですね。
前回の記事では「個人ブログならではの差別化ポイント」に触れましたが、あちらは記事内容を充実させるためのもの。
今回のポイントであるライバルを元にテーマを決めていくという観点は、より良い記事を作るためのベースになる考え方ですね。
良いテーマがあり、良い記事がある。
この「良い」という観点は、常に「ライバルと比べて良い」という点に集約されてきます。その意味で、ライバル状況を顧みるというのはやはり捨て置けないと言えるでしょう。
色んな視点から、ライバルにはない武器を求めてみてください。記事を作る前にそうした戦略を練ることが検索の攻略の鍵となってきますよ!